女子学生/就職活動波高し

■HOMEPAGE
■640/480  ■均等法のページ



労働省は、全国47婦人少年室に設けた「女子学生の就職問題に関する特別相談窓口」に
おける平成8年6〜8月分集計結果を発表した。
相談件数は4,131件中、均等法及び指針に規定する事項に係るものが3,520件。
3,520件の内、企業名が把握できたものが2,110件で企業からの事情聴取の結果
判明した状況はつぎのとおり。
1 事情聴取の結果、均等法上問題のなかったもの  245件
2 問題があり、指導の結果改善されたもの     776件
3 継続指導中                  652件
4 事情調査中                  437件

以下、具体的な相談内容を掲載する。



<事案の種別>
■女子であることを理由として応募の機会が与えられていない事案
■女子について募集する人数に限度が設けられている事案
■女子についてのみ自宅通勤であること、浪人・留年していない等女子に厳しい募集・採用条件が付される事案
■募集又は採用にかかる情報提供が男子に比べ不利に取り扱われている事案
■採用試験で女子が不利に取り扱われている事案
■その他均等法に照らして問題がある事案














女子であることを理由として応募の機会が与えられていない事案
 目次に戻ります

1 大学への求人が男女不問であるのを確認の上、セミナーに参加したところ「今年は男子
  しか取りません」と言われた。
2 男女不問とされている企業に説明会の参加を申し込んだところ、「今年は女子は採用し
  ませんので」と断りの書面がきた。
3 セミナーに行ったら「今年は女子は採用なし」と紙に書いて張出してあった。
4 セミナーで並んでいたら「今年は男性だけだがら」と掃らせられた。
5 「男子のみ募集です。女子は欠員がある場合に検討します」と言われた。
6 ○○業界では、男子総合織、女子一般職募集がほとんどで、女子の総合職は採用しない
  と言われた。
7 男子営業職、女子営業職補助募集で、女子営業職は募集しないと言われた。
8 「将来支店長クラスになる人が欲しいので男子しか募集しません」と言われた。
9 総合職に応募したのに、「女子は一般職のみです」と受けさせてもらえなかった。







女子について募集する人数に限度が設けられている事案
 目次に戻ります

1 男女別枠募集の上、女子の募集人数が男子と比べてきわめて少ない。
2 募集人数は、大卒男子社員10名、大卒女子社員2名と言われた。
3 「女子の採用は男子の採用の後です」と言われた。
4 男子の応募が少なかった時のみ女子を募集すると言われた。







女子についてのみ自宅通勤であること、浪人・留年していない等女子に厳
しい募集・採用条件が付される事案
 目次に戻ります

1 男子にはないのに、女子には「四大卒女子22歳まで」と年齢制限があった。
2 寮は男子用しかないので、女子は、自宅通勤可能者のみの募集であった。
3 説明を受けた多くの会社で、女子は自宅通勤が条件といわれた。(特に営業職)
4 女子は「1時間で通勤できる者」という条件だった。
5 女子の一人暮らしは不可と言われた。
6 「留年」していても、男子は受け付けるのに、女子は受け付けてもらえなかった。また、
  他社でも同じ理由で断られた。	
	






募集又は採用にかかる情報提供が男子に比べ不利に取り扱われている事案
 目次に戻ります

1 電話照会では「質料は作成中」と言っていたのに男子には来ていた。
2 送付された募集要項は男女同じだったが、女子にはセミナー日程等の連絡が同封されて
  いなかった。
3 セミナーに男子は無条件て参加できるのに、女子はテスト及び書類審査を通過しないと
  参加できなかった。
4 5月にセミナーの参加申込みをしたところ、「今回の受付は男子のみです。女子は6月
  以降実施の予定なので、再度電話するように」と言われた。
5 セミナーの参加申込みをしたところ、定員オーバーであると断られたのに、その後男子
  が電話したら受付けられていた。	
6 男子には関西地区での説明会の案内が早くから届いているのに、女子には後になって東
  京での説明会の案内がきた。(関西の大学生)
7 セミナーで男子には群しい説明があったが、女子はパンフレットを渡されただけだった。
8 女子のみの説明会だったので不思議に思っていたら「男子は1ケ月前に済んだ」と言わ
  れた。
9 セミナーで、男女別の会社案内ビデオが配られたが、紹介されている業務内容が男女て
  全く異なり、女子については限定された職種の情報しか得られなかった。	







採用試験で女子が不利に取り扱われている事案
 目次に戻ります
	
1 女子のみ筆記試験があった。
2 採用試験内容が男女で異なり、女子は非常に難しかった。
3 一次試験で男子は面接が行われたのに、女子は適性検査しか行われなかった。
4 選考日程は未定と言われていたのに、男子は面接が始まっていた。
5 5月の会社説明会の際に、女子の面接は7月以降(男子は6月)なので改めて電話する
  ように言われた。

		





その他均等法に照らして問題がある事案
 目次に戻ります

1 面接で「彼氏はいるの?妊娠してないよね?」等の質問を受けた。
2 人事課(販売業)の人から、「仕事ができなくても女は笑顔が一番」と言われた。
3 試験官が「僕は女の子のほうが良い」と筆記試験の間中、隣に座っていた。	
4 女子はすぐ辞めるし体力もないから無理と言われた。
5 「女は生理があるから仕事には不向きであり男女は区別しなければならない」と言われ
  た。	
6 「女子は結婚退職するのがよい。産休・育林をとろうと思うな。男子の三倍働かないと
  だめ。」と言われた。
7 「女子一般職」の仕事内容を聞いたら「ただの雑用です」と言われた。	
8 男子には独身寮があるが、女子にはない。
9 妊娠したら、即、辞めてもらうと断言された。	
10 女子は結婚したら辞めてもらうと言われた。